石見 豪 インタビュー

石見 豪

自然体で気持ちの良い仕事が出来るだろうという想いが1つのきっかけです

撮影当日はシックな装いで、靴を磨かれる石見さん 撮影当日はシックな装いで、靴を磨かれる石見さん

Double Sole(以下DS):最初の質問になりますが、靴磨き職人になったきっかけを教えてください


石見 豪さん(以下石見):以前は10年以上、企業に所属していました。
10年以上スーツや靴を毎日身に着けていると自然と”こだわり”が出てくるもので、靴磨きも自分自身でやっていました。
良い物をメンテナンスし、嗜む事が格好良いという価値観が存在し、いわばポリシーをもってファッションを楽しんでいる人達の存在をサラリーマン時代に知りました。その人達と仕事が出来れば、自然体で気持ちの良い仕事が出来るだろうという想いが、靴磨きを職業として選んだきっかけです。
実は、オーダースーツをやっていた可能性もありました。ただ、その当時、関西は1店しか靴磨き専門店がなかっことや、すぐに始めれること(初期費用があまりかからない)関東で既に活躍しているブリフトアッシュの長谷川さんなどの目指すべき像がはっきりしていたことで、より広める事が必要な関西で、靴磨き文化を通して、格好良いポリシーを広めていきたいと思いました。

余談ですが、ヨーロッパには、祝日でSt Crispin’s Day(セント・クリスピンズデー:10月25日)という日があります。靴の聖人セント・クリスピンを祝う日です。その日が、僕の誕生日なんです。スタートから随分後に知ったので、靴磨き職人になったのは何かの縁かもしれませんね(笑)。



DS:職業として、靴を磨き始めて何年になりますか?


石見:約3年になります。
趣味でやっていた時代を含めていいなら、10年ぐらい経ちますね。

磨いた後の変化を見て喜べるのが、シンプルな楽しさだと思います

出張の際に持ち歩いている、ケアアイテム。 出張の際に持ち歩いている、ケアアイテム。

DS:靴磨きの楽しさは何だと思いますか?


石見:靴は1回につき、磨けば磨く程輝きますし、定期的にお手入れすれば綺麗に保て、表情も変わってきます。
磨いた後の変化を見て喜べるのが、シンプルな楽しさだと思います。



DS:靴磨き職人として辛かった思い出はありますか?


石見:僕は出張がメインで、道具を持ち運んでいるバッグが総量で20キロ,30キロの重さになります。その影響で、右腕は筋肉が付いてカチカチになっています。それが悩みです(笑)。
そして、出張で靴磨きを続けていくうちに、腹筋も割れてきましたね(笑)。



DS:靴磨きで不得意な靴はありますか?


石見:特に無いです。
あえて言うなら、依頼される靴は圧倒的にカーフが多く、爬虫類系の革はあまり依頼されることがありません。磨いている回数、経験が少ないという意味で、あえて言うなら爬虫類系ですかね。

靴磨きをカッコいい嗜みとして広める為に魅せる道具を使っています

オリジナルのクロコダイル型押し革のブラシ オリジナルのクロコダイル型押し革のブラシ

DS:普段靴磨きで使っている道具について教えてください。使っているクリームは何になりますか?


石見:サフィール・ノワールを使っています。いろいろ使いましたが、これが一番いいです。輝きが違います。ポリッシュに関しても、サフィール・ノワールを使っています。



DS:ブラシは何を使っていますか?


石見:今まで、一般的に皆さんが「いい!」と言われているブラシを使ってきました。様々なブラシを使ってきて分かったのが、ブラシの目が詰まっていれば大した違いはなく、技術的な部分が大きいなと感じています。目がしっかりしている物であれば、市販されている物でいいと思います。
見た目の話で言うと、ブラシはクロコダイルの型押し革に統一しています。世の中に靴磨きは、カッコいいと認識していただくためです。広める為に大切な事だと思います。



DS:使っているクロスは特別な物ですか?


石見:クロスは結構こだわりましたね。
いろいろ探しまして、伸縮性の高い物と、全く伸縮しない起毛系の2種類を使用しています。
伸縮性の高い物は、汚れを落としたり、クリームを伸ばす時に使っています。ポリッシュの時には、伸縮しない起毛系クロスで、完全に磨き皺が残らないように磨きます。

淀屋橋のリングジャケットにて全日受付をしているので、磨いて欲しい靴を持ち込んでください

リングヂャケットにて、特注グローブトロッターの道具箱が栄えます。 リングヂャケットにて、特注グローブトロッターの道具箱が栄えます。

DS:自宅で靴を磨いている人に対して、アドバイスがあればお願いします。


石見:知られている方法ですが、柔らかいポリッシュ、硬いポリッシュ(ドライ)を使い分けるのがいいと思います。
硬いものは伸びづらいので使いづらいと思いますが、柔らかい物をまずとり、そのまま硬い物を柔らかいポリッシュで溶かし取り、使ってもらうといいと思います。光り始めもかなり早くなります。



DS:石見さんに靴を磨いてもらうにはどうすればいいですか?


石見:淀屋橋のリングヂャケットにて全日受付をしているので、磨いて欲しい靴を持ち込んでください。
5足以上を一回に出したい方は、大阪市内であれば自宅まで引き取りにお伺いするか、その場で磨きます。
現在は、実際にお客様の目の前で磨くのは出張だけになりますね。

関西にも僕を含め、たくさん腕のいい職人がいます。 靴に悩みがありましたら、お近くのプロの方にお任せして頂ければと思います

石見さんが磨き終わった、J.M.WestonのGolf。しっとりと輝いています。 石見さんが磨き終わった、J.M.WestonのGolf。しっとりと輝いています。

DS:今、石見さんが欲しい靴は何ですか?


石見:今更ですが、AldenのModified Last、パンチドキャップトゥのコードバン。
僕の中では、Aldenでこれが一番カッコいいと思っています。用途が広く経年変化が楽しめる靴だと思います



DS:過去にいろいろな靴をご自身でも履かれていると思いますが、履いてみて良かった靴は何ですか?


石見:”楽な靴”という観点では、パラブーツはとてもいいですね。
出張の靴磨きでは重い荷物を運ぶので、とても重宝しています。実用性があり、見た目もかっこいい靴。そういう意味で、ちょうどいい靴ですね。パラブーツは、どれだけ履いてもソールがあまり減らないのが魅力的ですね。



DS:ダブルソールの読者にメッセージがあればお願いします。


石見:靴磨きを楽しんでいる方、やり方がわからない方も靴に悩みがありましたら、1度お近くのプロの方にお任せ頂ければと思っています。
感動して頂けけるはずです。
それをきっかけに、より嗜みとして好きになってもらい、周りの方にも靴磨きって良いよーと伝えてください。シャツにアイロンをかけるように、まだまだ世の中に浸透していないことなので、文化として定着するように皆さんのお力添えお願いします!

こだわりを追求したクロス。 こだわりを追求したクロス。
流れるような作業で、短時間で輝いてきます。 流れるような作業で、短時間で輝いてきます。
石見さんが別の日に磨いた靴。まさに鏡面という感じです。 石見さんが別の日に磨いた靴。まさに鏡面という感じです。
小物にまで細心の気配りをしているのが分かります。 小物にまで細心の気配りをしているのが分かります。
メモ

<店舗受付>
▢サービス取扱店
リングジャケット淀屋橋本店
2015/5月より、インポートセレクトショップ
guji大阪・京都6店舗にて全日受付スタートしました。

▢直営店TWTG SHOE SHINE(THE WAY THINGS GO)
2015/9月1日にOPENしました。
アクセス:〒541-0047
大阪府大阪市中央区淡路町2丁目5-8
國登録有形文化財 船場ビルディング415号室
TEL 06-6203-0551

<出張/イベント>
ご希望があれば可能です。ご相談ください。

<価格>
お預り1週間  2,200円+TAX
店舗その場磨き 2,500円+TAX
詳しくは、ホームページをご覧下さい。
<お知らせ>
facebook page開設しました。
https://www.facebook.com/twtgshoeshine
靴磨き動画
http://youtu.be/VHoUGQXwHgw
ブログ
http://twtgshoeshine.tumblr.com/

Double Soleスタッフの感想

大阪を中心に活動されている、靴磨き職人の石見さん。
ファッションをとても嗜んでおり、靴磨きで使う1個1個のアイテムにもこだわりのスタイルをお持ちで、見た目からカッコいいと思いました。
プロの靴磨き職人になってから3年足らずで、20000足の靴を磨いた実績が物語るように、お客さんの求めるリクエストに対して、幅広い対応が可能でした。石見さんのInstagramでは普段磨いている靴の写真が見れますので、ぜひチェックしてみてください。
また、石見さんには靴磨きの文化を広める目標があり、関西を中心にいろいろと活動を始めています。
ぜひ、石見さんの目標に共感された方、連絡をしてみてください。僕らも、石見さんが目指す素敵な世界を作れるように、ダブルソールも応援をしていきます!

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